ブック・イン・ブック・・・本の中から本が出てきた

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別冊を好きなだけ綴じ込む/接着力の調節自由自在

それまで別冊作業は手仕事だった

従来より参考書や問題集で解答の部分だけ中綴じして別冊として本冊に挟んで流通させるものはよくありました。

その後、本の最終ページに少量の糊を付けて本冊から外れにくくして書店店頭で解答のみ散逸してしまうことの防止に役立つ技術が登場しました。その当時の製法は一冊一冊刷毛で糊を付けるものでした。

別冊装着の限界排除&機械化を実現!

次第に別冊の解説ページが増加する傾向となり、針金で中綴じするにはページが多過ぎて製本困難になるものも出てきました。そこで問題や解答その他の別冊が厚さに関係なく製本することができないものか?と開発したのが「2穴止め製本」「4穴止め製本」(この呼び名はあくまでも社内での呼称)です。

別冊の接着力の調整を手作業の糊の量や面積ではなく、穴の部分だけで接着させる方式に発想を転換し、接着力の調整を穴の数、位置、大きさ等で行う機械化ライン化を実現しました。

 

それによって別冊の厚みの制限が無くなっただけでなく数量も遠慮なく必要なだけ挿入できるようになりました。表紙を残して本文・別冊すべてを取り外して独立させる仕様も可能です。

書籍流通中や店頭で意図せず別冊が外れてしまうことはありませんので、流通上はあくまで1冊の本として扱っていただく事が可能です。

 

年度別の問題集と解答用紙、解答解説、日本語版と英語版の製本を独立させる、絵本から楽譜部分だけ独立させる、専門書の注の部分や画集の解説部分を独立させる、もしくは全く同じ内容の本を2冊綴じ込んで二人でシェアしたり、書き込み用と保管用にする… 実用書の枠を離れてもアイデアは拡がりますね。

 

 

先日書店店頭で同じつくりの本を見つけました。今まで目標としてきた某大手さんの仕事でしたので、同じように真似ていただいたことがかえってうれしかったものです。

2穴・4穴と数字を並べましたが、お客様の用途に応じて最大8穴まで実績があります。穴の数の差はその商品で得たい接着力の違いです。簡単に言うなら、別冊がすぐ取れるのが2穴、倉庫で改装したり多少乱暴に扱っても取れないのが4穴、ほとんど取れるとは思えないくらいがっちり付いているのが8穴、ということになります。決して中に入れる本の厚さで穴を増やしている訳ではありません。過去のデータから穴を開ける位置も工夫して変えています。

 

 

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